2011年2月22日火曜日

チャップリン。

チャップリンの「独裁者」を見ました。

文句無しに名作ですね。
序盤では、チャップリンがヒトラーをもじったキャラクターを
リズミカルかつシニカルに演じていました。

音楽と共に動くチャップリンの演技はさすがに「喜劇王」の面目躍如と言ったところでした。

また、他にもムッソリーニやゲッペルス、ゲーリングがモデルの人物も出演していました。
個人的にはゲーリングが面白キャラになっていたのがびっくり。
当時のゲーリングはドイツ空軍の将官でしたからね。
まぁ、それは全登場人物にいえることなんですけどね。

この映画が米で初公開されたのは、1940年の事です。
つまり、製作はそのもっと前(1939年頃)から行っていたことになる訳です。
1939年当時は、第2次大戦が勃発したものの、いわゆる「奇妙な戦争」の時期で、直接的な戦闘もなく、比較的穏やかな時代でした。
加えて、アメリカ議会でもモンロー主義が未だに残っていたんですね。
また、アメリカナチ党(こんなのもいたんですよ)も影響力があった時代でした。

しかし、映画の内容は独裁者を徹底的に排除し、市民を無差別に傷つける戦争の在り方について、大きく批判を繰り広げた映画でした。

戦後60年以上過ぎた現代から見ると、チャップリンの言い分は正しいことが明白ですが、あの時代に理想の平和への希求を公然と語り得たチャップリンの先見性は非常に優れているといえます。

本映画のラストに行われるチャップリンの大演説は、映画史に残る6分半と言えるでしょう。

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